天下一品! 大鏡編!?


 『大鏡』とは・・・
 平安時代に書かれた歴史物語。作者は未詳。

 ある日お寺にお話を聞きに行ったら、すんごい年寄りのじいちゃんが
二人いて、お寺のお話が始まるまでの暇な時間、そのじいちゃんたちに
いっぱい昔話をしてもらいました。

 と、いう話。
 で終わっちゃうと、ぜんぜんこのお話の本質にはふれていません。
 大切なのは、そのじいちゃん二人がした話の内容。
 簡単に言えば、平安時代の人物伝、といったところです。
 中でも 藤原道長はすごい! と言いたいらしい話がある。(文句も言ってるけど

 私は高校の授業で、そんな藤原道長をたたえるためのような話の一つ、
「肝試し」と呼ばれる話を習いました。
 授業のノートにラクガキをするのが大好きだった私は(先生、許してくれたし・・・)
その授業のときも、話にそった絵を書いていました。
 道長の絵、そのものではなく、天下一品のキャラを登場人物にあてはめてコスプレさせた絵を!
(ちゃんと史実にのっとった絵描くのは大変だし、楽しくない(私はね)し・・・)

 そんなことをしているうちに生まれたのが、下の二つの話です。
 いずれも原作と細部どころか大分異なります。

         まじめに受け取らないで下さい。

 これは歴史小説ではなく「パロディあてはめ小説」なんだな、と納得して
いただいた方は、それぞれの絵からクリック インタ〜。

んなん求めてないやい! という方は、
とりあえずこちらをクリック

道長(水波)、道兼(土波)、道隆(火波)の三人に
出発を命じる花山天皇(天波)
 ある雨の夜、「なんかつまんなーい」と思った花山天皇(17)は、
人を集めて音楽会をしていた。
 けれど、こわい話なんかをしたせいで、一部の人がめちゃくちゃ
迷惑こうむる展開にっ!
※話の筋は「肝試し」のまんまで、ちょこちょこパロディ。

※絵について・・・
 ・服の色は髪の色にあわせただけで、位階とか禁色とかまったく考えてありません。
 ・帽子かぶらせると誰か分からなくなるのでなにもかぶせてありませんが、
  当時の常識として、男が人前で帽子かぶらない=めっちゃ失礼&恥ずかしい行為。

うつむく花山天皇、見詰める道兼
 ある夜、道兼は花山天皇に呼び出された。
 みょ〜に天皇に気に入られていることを自覚している道兼。
からかわれることが快いわけはないが、慕われることがいやでもない。
 でも、その夜は・・・
※「花山院(天皇)の出家」と称される話が『大鏡』にあり、その前に
こんなやりとりがあったらな〜、と思いついた話。短め。


<大鏡関連 おすすめ本>

・『この世をば』(永井路子・新潮文庫)
 『大鏡』を、というわけではなく、藤原道長の生涯(22歳〜)を筋に、
 平安時代の政治のあり方を描き出した小説です。
 といっても、文はそれほど堅苦しくありません。冒頭が道長と、後に妻となる倫子との
 結婚が決まるまでのアレコレから始まる所からいっても、
 道長が野心家ではなく、幸運が転がり込んだだけの平凡児として表現されている所も。

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