生徒会室…… そこに二人の少年の姿があった。 一人は生徒会長、天波空〔あまなみ そら〕(中3)。 長い神秘的な紫の髪と瞳をもった少年だ。 もう一人は、生徒会会計土波景〔つちなみ けい〕(中1)。 黒い髪に白いはちまき。幼さを残したあどけない顔……。 その顔は今、不安にゆがんでいた。 「天波……先輩?」 ふるえる声で尋ねる。 目の前の、不思議な輝きをもつ紫の瞳に。 自分のうつった、そこに。 「土波……」 天波も彼に声をかけた。 自分と、壁との間に閉じ込めた彼に。 「えっと……あの……その……」 言うべきことが見つからず、うつむく土波を、天波は自分にむかせた。 頬にふれられ、どきりとする土波。 まるで、おびえた少女のような目になって。 「土波は……」 天波は言い、 「本当に、女の子みたいにかわいいな」 そっと、彼の唇をうばった。 |