弟のいる生活 ※イラストはすべて絵週記を流用。
1、はじめての弟
2、どこで覚えたの?
3、強がり強がり
4、中学生と幼稚園児<番外編>
1、はじめての弟
はじめて弟ができた。
小さな体を一番に抱かせてもらえたことが、
とてもうれしかった。
――でも、思い出してしまう。
混血である自分を嫌う兄のことを。
人々のことを。
「この子も大きくなったら――」
コンラート。心配することなんて
なにもないのよ。
母の言葉を信じられるようになったのは、ずいぶん後になってからだった。
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赤ん坊の三男を抱いた次男。
当サイトでは、グウェンは、「本当は弟がかわいいんだけど
人の目を気にして『混血の弟を嫌う』フリをしていて、
幼いコンラッドは兄に嫌われていると思い込んでいた」ことになってます。
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2、どこで覚えたの?
「ちっちゃい兄上、あーんして」
フォークにささったケーキを目の前に差し出され、
正直面食らった。
まさか、弟にこんなことをされるとは・・・
もっと幼いころの彼に、反対のことをしたことはあったけど。
「父上と母上のまねっこだよ」
ケーキの向こうで、弟はそう言って笑った。
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ケーキ食べ放題、初挑戦記念。
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3、強がり強がり
「な、なんでお前が・・・っ!」
かぜをひいた弟は、誰に看病されいるのかに気づくと
体を起こして真っ赤な顔で吠えだした。
「ギーゼラに頼まれた?
癒しの魔術も使えないくせに。
そばにいるだけでいいって?
むしろ逆効果だ! お前が同じ部屋にいると思うと――」
おいおい。そんなに話して熱は大丈夫なのか?
そう言う暇もなく湯気を出して布団に逆戻り。
・・・うわごとで俺の名前を呼んでたって言うのは、
ギーゼラの方便だったんだろうか?
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かぜっぴき三男と、看病する次男。
ヴォルフは小さいころにも次男に看病されてることがあって、
そのときのこと思い出してコンラッドの名前を呼んだのでは
ないかと・・・。
管理人、かぜっぴき記念(おい。
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4、中学生と幼稚園児 < 番外編 >
「お――、おにいちゃんは、ぼくの
おにいちゃんなんだからなっ!!」
そう呼んでもらえたのは、どれだけぶりだったろう。
もう、一生そう呼ばれる事はないと思っていたのに。
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中学生のコンラッドと、幼稚園児のヴォルフ。ヴォルフは
ユーリ(幼稚園児。コンラッドたちと義理の兄弟)とお兄ちゃん争奪戦中。
とゆー、パラレル設定っ!!
コンラッドが本当の兄じゃないと知り、かたくなになっていた
ところに、また別の義理の兄弟(ユーリ)が現われた。
コンラッドは兄じゃない。
そう思っていたのに、ユーリとコンラッドが仲良くしているのを見ると
妙に腹がたってくる。
同時に、我慢できないほど不安になってきて――
涙目のちびヴォルフ描きたかっただけです・・・(アホ
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