本当は、生きていてくれて、うれしかったんだ・・・
※ヴォルフラム中心ぽいのは、「ここの管理人だから」ということで
 ご了承ください。

 死に満ちた激戦地へ赴いていた次兄の帰還を聞き、不覚にも表情をゆるめた三男。
(ここには描いてませんが、そのあと取りつくろうように
 「あんな奴がどうなろうとっ!」とか憎まれ口たたいてる)

 そして、実際に再会する日が――
 けれど、その時の次男はジュリアさんの死で
すっかり生きる気力を失っているわけで・・・
 兄弟にも冷たかったんだろうなぁ。

 廊下とかですれ違って、ヴォルフが
『(戦争前みたいに)あいつはまた僕にからんで来るんだ』って
思い込んでるのに素通り。
『以前はあれだけ僕が嫌がっても無理矢理かまってきたくせにっ』と
ヴォルフは「戦争の影響」のこと忘れて勝手に怒って、つっかかって、
戦争前からはとても信じられない辛らつな言葉を返されて・・・

 一人になってから色々考えて、次兄がいた戦場が
どれだけ悲惨な場所だったか、っていうのもちゃんと分かってるんだけど、
『それにしたって・・・っ!』
と感情は納得できない。
 コンラッドとジュリアさんの仲を知らないから、次兄が心を閉ざした
本当の理由は知らないわけだし・・・。

 長男は『自分がもっと早く軍を掌握できる立場になっていれば』と
ひたすら自責の念にかられてそう・・・。
 その一方で、同じ過ちを繰り返さないためには
自分が国を動かせる立場にならなければ、って考えていて、
それが、1、2巻での「新王を傀儡にして自分が国を治める」っていう
考えにも通じたんじゃないかと。

 こうやって考えていくと、改めて、長男が「国を治めたい」のが
シュトッフェルのような「野心」とは無縁なんだと分かるなぁ。
 自分こそが国を治めなければ・・・国を守るために。

 そこには、弟を傷つけたことへの自責もあったと思う。
 「国のためなら」「弟を特別扱いしない」って言うし、思ってるだろうけど、
完璧に割り切ることはできてないだろうから。


 アンケートでのリクエスト、ありがとうございました。
 いろいろ考えさせていただきました。
獅子の帰還  < イラスト・小ネタ  < まるマ